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姿勢の悪さは見た目の問題だけではなく、肩こりや腰痛などの健康上のリスクも考えれるため、生活の質を高める意味でも良い姿勢の維持はとても大切です。
姿勢の悪さにも種類と傾向があります。例えば、背中が丸くなり頭部が前に出っ張る猫背、長い時間立つと腰が痛くなりがちな反り腰、腰が平らになり、お尻が垂れ下がる平背、肩の高さが左右で違う側弯などです。原因として運動不足や加齢によりインナーマッスルの筋力低下などが考えられますが、姿勢改善の最重要事項は骨盤を整えることになります。骨盤を取り巻く筋肉は殿筋群、背筋群、腸腰筋、腹筋群、大腿筋など多岐にわたります。これらの筋肉がお互いに絶妙なバランスを維持する事で良い姿勢は成り立っています。更に、内臓筋(胃や腸)が硬くなるとお腹の中が縮んで猫背にしている方が楽になります。また、腸腰筋が凝っていると、骨盤が適正な角度を維持することが困難になり、姿勢に影響がでます。
姿勢の悪い人の骨盤をチェックすると以下のような不具合がみられる事があります。仰向けに寝てもらい股関節を回すと内側に回し難い。うつ伏せに寝てもらい片足を90度に曲げて、4の字の姿勢をとると曲げた側の足先が浮いてしまうなど関節の可動域に問題が生じるケースです。このような人の骨盤を整えると可動域が正常になるだけではなく、立った時の姿勢もかなりの確率で良くなります。
人間の体は骨盤を土台として、背骨はヨットのマストのように直立しています。背骨を真横から見ると、直線ではなくカーブで構成されていて、腰はお腹側に、上背部は背中側に、首は喉ぼとけ側に湾曲しています。これは、重い頭をしっかりと支えて姿勢保持するのに最も適した生理的なカーブなのです。
良い姿勢を維持するためには生活習慣が大切になります。長時間足を組んだりパソコンやスマホの操作など長い時間、筋肉を動かさないでいると筋肉の柔軟性が低下して、前後・左右のアンバランスにつながります。
骨盤の形は上が広く下に行くほど狭くなっていて、ちようどハートのような形をしています。女性は妊娠するとリラキシンというホルモンの作用によって、骨盤の特に恥骨の靭帯(恥骨結合)を緩めて出産に備えます。出産時は骨盤の恥骨のところが大きく開いて、赤ちゃんが産道をスムーズ通れるようになります。出産直後の骨盤は開いた恥骨がまだ元に戻っていないので、グラグラの状態です。骨盤が元に戻るのにはおおよそ6週間から8週間かかります。この時期を産褥期(さんじょくき)と呼びます。この期間は骨盤の回復のみならず、筋肉、骨格、内臓、など全ての機能が妊娠前の元の状態に徐々に回復していきますので、無理をしないことが大切です。
産褥期に回復を早めるには、しっかり睡眠をとって体を休ませて、特に産後1~2週間安静に過ごすことが大切です。産後から4週間くらいまでは無理をすると回復が遅れ体調を崩してしまうこともありますので注意が必要です。
産後の骨盤ケアは、できるだけ早い段階から骨盤ベルトで骨盤下部を固定して、下半身を安定させることが大切です。しかしそれらのケアをして1ヶ月~2ヶ月しても股関節や腰に違和感または痛みがある場合は骨盤のゆがみを疑ってください。骨盤の歪みとはお尻の筋肉が硬くなり骨盤が外側に引っ張られて、股関節が元の位置にもどり難くなっている状態を差します。このような状態では、立った姿勢の時に骨盤の高さが左右で違っていたり、仰向けになっていただいて股関節を回したときにスムーズに回らずギクシャクしたり、痛みが出るのですぐに判断できます。またお尻の筋肉が凝っていると、太ももが硬くなって下半身に脂肪がつきやすくなり下半身太りの原因になります。
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